レトロシックなグリーングラデーション文字盤

 
　幾何学的図形と鮮やかな色が象徴的な1960年代デザインの愛好家は多いだろう。この当時のデザインに着想を得て、現在、グラスヒュッテ・オリジナルが展開しているコレクションが“シックスティーズ”である。
　２０１８年、グラスヒュッテ・オリジナルは、このシックスティーズに見事なグリーンのグラデーション文字盤を備えた２つの新作を投入した。
 
　ドーム形のサファイアクリスタル風防、曲線を描く針、独特なアラビア数字といったシックスティーズならではの特徴を継承する一方、新作で特に目を引くのは、まばゆいほどの魅力を放つレトロクールグリーンの文字盤である。
　中心のライトグリーンからドーム形文字盤の外周にかけて深いグリーンへと変化する“グラデーション効果”を持つ文字盤は、独自の工具と手法、そしていくつもの工程を経て作られる。
 

 
　ガルバニックベースコートを塗装した後にカラーラッカーの層を重ね、さらに特殊なスプレーガンを使用してブラックラッカーで丁寧に塗装され、スプレーガンを固定する角度に応じて、文字盤によって異なるカラーグラデーションが生み出される。その後、ラッカーで塗装された文字盤は理想的な色になるまで高温で焼成し、ようやく完成に至る。
　文字盤メーカーの専門技術を完全に取り込んだ、グラスヒュッテ・オリジナルだからこそ表現できた秀逸な文字盤デザインだ。　
 
　なおレトログリーン文字盤を持つ新しいシックスティーズとシックスティーズ・パノラマデイトは、１年のみの期間限定生産となっている。