ドイツ時計の魅力を再考する<ミューレ グラスヒュッテ>
MÜHLE GLASHÜTTE
ミューレ グラスヒュッテ
実用性を追求した力作
もともとは精密計測機器の製造メーカーに端を発するミューレ グラスヒュッテ。“時計はあくまで計測器である”という基本コンセプトのもと行われる、ドイツ時計らしい質実剛健な作りは、2014年に発表されたM29 クラシック クライネセクンデにも継承されている。
13年発表のM29 クラシックのスモールセコンド仕様として登場したクライネセクンデは、1800年代に製作された精密計測機器がモチーフとなっており、実用を第一に、視認性や堅牢性が追求された精密計測機器ならではのディテールが腕時計に上手く落とし込まれている。
細く丁寧に仕上げられた時分針は、精緻に描かれたインデックスにきっちりとリーチ。5分置きに設置されたレッドポイントや9時位置の赤い秒針、そしてマットな質感に仕上げられた文字盤といった、これらすべては視認性を追求した造形だ。さらにこうした精密計測機器らしいディテールはケースにも宿る。独特のシリンダー構造は、ケースフォルムに取り入れられ、優れた堅牢性を発揮。リューズガードも高さをもたせた設計で見た目にも頼もしい。加えてケースから伸びるラグは長く、手首を沿うように緩やかなカーブが付けられているため、装着感にも優れている。
また、ミューレはムーヴメントにもこだわりをもった作り込みがなされているブランドとして知られている。クライネセクンデではセリタ社のSW290-1を、手作業によって徹底的にモディファイ。ローターやプレートの受けなどに自社製のパーツを用いて機能性と耐久性を高めている。
2018.07.08 UPDATE
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