ドイツ時計の魅力を再考する<ユンハンス>
JUNGHANS
ユンハンス
愛好家を虜にする古典顔クロノ
日本では、マック・ビル バイ ユンハンスコレクションの人気が圧倒的に高いユンハンスだが、他方、タイムレスな美しさを継承するマイスターコレクションにも傑作は多い。2014年に同コレクションに追加され、当時、時計ファンの間でもひと際注目を集めたマイスター テレメーターもそのひとつだ。
愛好家の琴線に触れる“古典クロノ顔”となったマイスター テレメーターは、1951年に自社開発した初のクロノグラフムーヴメント、Cal.J88を搭載した歴史的タイムピースの復刻版であり、最も評価すべきはオリジンのもつ“雰囲気”を忠実に再現している点だろう。
同作でJ88ではなく、汎用機をベースにした自動巻きのCal.880.3が採用されており、それに伴いケースが40.8㎜まで大型化されているが、絶妙なレイアウトで文字盤デザインに間延び感はなく、見事に“古典クロノ顔”を生み出した。またインデックスには、経年によって変化したかのようなナチュラルな焼け具合を演出するエイジング加工を施すことで、アンティークモデルの雰囲気も備える。愛好家のツボをしっかりと押さえた仕上がりだ。近年数多くリリースされる復刻モデルのなかでも、抜群の完成度を誇るだろう。
さらに見た目だけではなく、時計としての完成度も非常に高い。
例えばケース。40.8㎜のサイズに、12.2㎜の厚みは現行クロノグラフのなかでも小振りで、非常に腕なじみが良い。さらに滑らかに動くドレッシーな9連ブレスレットが着用感を向上させている。2カウンター仕様で視認性も高く、スーツからカジュアルまで幅広いスタイルにマッチする仕上がり。価格も約40万円と購入しやすく、これもポイントが高い。
2018.07.04 UPDATE