ユンハンス【2020年新作第1弾】はブラック&ホワイト仕様のマックス・ビル
JUNGHANS
ユンハンス
2020年2月、ドイツで行われた時計・宝飾の見本市“インフォルゲンタ”にて、ユンハンスが定番シリーズ“マックス・ビル”のニューモデルを発表した。
すでにご存じの人も多いと思うが、まずは改めて“マックス・ビル”とはどういったモデルなのか紹介したい。
このマックス・ビルとは、ずばり本作のベースとなったモデルのデザインを手がけた著名なデザイナーの名だ。
後のプロダクトデザインに多大な影響を与えた国立総合芸術学校“バウハウス”でデザインを学んだ同氏は、バウハウスが掲げた“機能に則した形態が最も美しい”とする機能主義デザインを体現したプロダクトデザインを数多く生み出したことから、“バウハウス最後の巨匠”とも呼ばれる人物である。
そんな彼が1961年にユンハンスのためにデザインした腕時計こそ、今日、展開されているマックス・ビルシリーズの原点である。
時計として最も重要な要素のひとつである“視認性”を追求し、シンプルで奇をてらったところがないデザインは、まさにバウハウスデザインの極致。そのDNAは今日のマックス・ビルシリーズにも受け継がれ、ミニマルウオッチの筆頭として確固たる地位を確立している。
さらに手巻き、自動巻き、機械式クロノグラフ、クォーツ、電波クォーツと、ユーザーの好みや予算などにも応じた様々なバリエーションが展開されている点も特筆だ。カラーバリエーションまで含めると、実に80以上ものモデルのなかから好みの1本をチョイスできる。
コントラストを効かせたブラック&ホワイト仕様
さて、それでは今回発表された新作(全4種)の詳細を見ていきたい。
まず目につくのは、アンスラサイト(無煙炭)カラーのPVD加工が施されたケースが採用されている点だ。これは2019年のリミテッドモデルに採用され、好評を得たケースカラーで、レギュラーモデルとしては初採用となる。
これに加え、新作では針やインデックスも同系色で統一している点も見逃せない。既存モデルのカラーバリエーションと言ってしまえばそのとおりなのだが、ホワイト文字盤と組み合わせることで、細かいディテールの輪郭がいっそう強調され、既存モデル以上に高い視認性を実現している点は特筆だろう。
こうしたモノトーンによる表現は特にアートや写真の分野で活用されているが、ファッションとの相性も抜群。スーツスタイルなどにコーディネイトすることで知的な雰囲気を演出してくれるはずだ。
(文◎堀内大輔)
2020.03.05 UPDATE