グロスマンの実用カレンダー
MORITZ GROSSMANN
モリッツ・グロスマン
モリッツ・グロスマン初のカレンダーモデル
操作禁止時間帯のない実用カレンダー
モリッツ・グロスマンらしい
堅牢設計のカレンダーウオッチ
モリッツ・グロスマンの時計の特徴を端的に言い表すとするならば、それは“長期間の使用を目指した堅牢きわまりない設計”と言えるだろう。同社の時計は一見、どれもが古典的な外装や仕上げが与えられ、段差式テンプ受けとグロスマン製精密調整ネジによる緩急調整装置に代表されるような古典に範を得た機構を備える。だが、それらは表面的な懐古趣味ではなく、かつてのモリッツ・グロスマンやグラスヒュッテの時計がそうであったように、それこそ50年、100年と使うことのできる耐久性と整備性、そして合理的な機能性を与えようという意図がその根幹にある。
モリッツ・グロスマン初のカレンダーウオッチとなったアトゥム・デイトも例に漏れず、見どころは耐久性と機能性が考えられた独自のジャンピングデイト機構にある。機構の詳細は上の解説を参照いただくとして、特に注目すべきは、瞬時に表示が切り替わる瞬転式デイト機構に付きものの操作禁止時間帯なしに、10時位置の専用リューズによって順逆両方にいつでもデイトの早送り操作が可能な点だ。しかも、より一層思慮深いのが、3時位置の時刻調整リューズが調整ポジションにある場合は、それぞれの正確な操作を促すために同時操作ができない構造となっている点だ。高い操作性と正確な機能性を備えたアトゥム・デイト。いかにもグロスマンらしい1本だ。
2018.04.01 UPDATE