美しさにこだわるグロスマンらしい初のGMTモデルが登場
MORITZ GROSSMANN
モリッツ・グロスマン
美しさにこだわるグロスマンらしい
初のGMTモデルが登場
今回はモリッツ・グロスマン初となるGMT機能を搭載した2019年新作が入荷したというので、早速実機を見せていただいたので紹介したい。
真っ先に感じたのがGMT針とその表示方法のユニークさである。本来、ホームタイムを指し示すGMT針は、別名を副時針と言われるように、時分針と同軸上に備えられるのが一般的だ。そのためセンターセコンドの場合は特に、同軸上に時針、分針、秒針、そしてGMT針の4本がセットされることになる。しかもそれらの形状は視認性を考慮してすべて異なるデザインが採用されるため、特にシンプルで古典的なデザインの時計には、若干煩雑な印象になりかねないため合わせにくい。
その点このGMTは、デザイン性にこだわるグロスマンらしく、基本デザインを損なわないよう配慮した結果なのだろう、文字盤の外周にさりげなくアロー型のマーカーで指し示すという独特のスタイルを採用する。スッキリとまとめられており、GMTウオッチだということさえ忘れてしまうほどごく自然だ。このバランス感覚はさすがと言えよう。
しかも操作性にも優れており設定もいたって簡単だ。10時位置の専用リューズを操作することによって時分針に影響することなくアロー型針を単独で任意の時間帯に設定ができるクィックアジャスト機能が付いているためやりやすい。時差のある海外に渡航する際はもちろん、仕事柄日本にいて時差のあるヨーロッパと仕事のやり取りで、常に現地時間を把握する必要がある場合にもかなり重宝するに違いない。
搭載するムーヴメントは手巻きのCal.100.8。文字盤外周に独自のデイト機能を備えた新型として2017年に開発されたCal.100.3をベースに、インジケーター式24時間表示に再設計された専用のムーヴメントである。そして、シースルーバックからは、徹底して美しく仕上げられたそのムーヴメントを楽しむことができる。
文◎菊地吉正(編集部)/写真◎笠井修
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2019.09.05 UPDATE