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グロスマンの実用カレンダー

アトゥム・デイト
MORITZ GROSSMANN

モリッツ・グロスマン

 

モリッツ・グロスマン初のカレンダーモデル

操作禁止時間帯のない実用カレンダー


 

モリッツ・グロスマンらしい
堅牢設計のカレンダーウオッチ

 

 モリッツ・グロスマンの時計の特徴を端的に言い表すとするならば、それは“長期間の使用を目指した堅牢きわまりない設計”と言えるだろう。同社の時計は一見、どれもが古典的な外装や仕上げが与えられ、段差式テンプ受けとグロスマン製精密調整ネジによる緩急調整装置に代表されるような古典に範を得た機構を備える。だが、それらは表面的な懐古趣味ではなく、かつてのモリッツ・グロスマンやグラスヒュッテの時計がそうであったように、それこそ50年、100年と使うことのできる耐久性と整備性、そして合理的な機能性を与えようという意図がその根幹にある。
 
 モリッツ・グロスマン初のカレンダーウオッチとなったアトゥム・デイトも例に漏れず、見どころは耐久性と機能性が考えられた独自のジャンピングデイト機構にある。機構の詳細は上の解説を参照いただくとして、特に注目すべきは、瞬時に表示が切り替わる瞬転式デイト機構に付きものの操作禁止時間帯なしに、10時位置の専用リューズによって順逆両方にいつでもデイトの早送り操作が可能な点だ。しかも、より一層思慮深いのが、3時位置の時刻調整リューズが調整ポジションにある場合は、それぞれの正確な操作を促すために同時操作ができない構造となっている点だ。高い操作性と正確な機能性を備えたアトゥム・デイト。いかにもグロスマンらしい1本だ。

 

アトゥム・デイト

独自開発のジャンピングデイト機構を搭載したモリッツ・グロスマン初のカレンダーウオッチ。文字盤外周に設けられた1〜31までのデイト目盛りの上をブラケット(角形カッコ)型マーカーが1日ごとにジャンプしながら移動することでデイトを表示する。
■Ref.MG-001266。RG(41㎜径)。日常生活防水。手巻き(Cal.100.3)。453万6000円。WGモデル(Ref.MG-001267)は486万円


ブラウンに焼き戻したスチール針
ポリッシュ仕上げのSS針
RGモデルはブラウンに焼き戻したスチール針、WGモデル(写真左)はポリッシュ仕上げのSS針を採用。それぞれエッジの処理も異なり、RGモデルは滑らかなのに対してWGモデルはシャープな仕上げ

 

瞬転式デイト変更はデイト切り替え歯車(❶)とデイト切り替え解除レバー(❷)、星型歯車(❸)、ブラケット型マーカー付きデイトリング(❹)で行われる。デイト切り替え歯車(❶)はデイト切り替え用リング型バネ(❺)、デイト切り替えツメ(❻)を持ち、デイト切り替えツメ(❼)は歯車上を回転するように配置されている。デイト切り替え用リング型バネ(❺)が力を蓄え、深夜0時になるとデイト切り替えツメ(❻)が星型歯車(❸)を弾くが両者(❻と❸)が接触するのは星型歯車(❸)を弾く一瞬のみのため、機構を破損させることがない。デイトを任意で修正する際は、10時位置にある設定専用リューズ(❼)を引き出して行うがデイトの瞬転機構とは切り離されているため、いつでも操作が可能


基幹機である自社製Cal.100.1をベースに開発されたアトゥム・デイトのCal.100.3。ケースバック側からの見た目はどちらも変わらず、おなじみの段差式テンプ受けとグロスマン製精密調整ネジによる緩急調整装置が目を引く

 

問い合わせ:モリッツ・グロスマン ブティック TEL.03-5615-8185
www.grossmann-uhren.com

2018.04.01 UPDATE