知的な印象を醸し出す“ブラック・ランゲ”
A.LANGE & SÖHNE
A.ランゲ&ゾーネ
愛好家の間で注目される“ブラック・ランゲ”の魅力
A.ランゲ&ゾーネのタイムピースは、ゴールドケースにシルバー文字盤という組み合わせが王道的なスタイルとして認知されてきた。
高貴かつ知的な印象を醸し出すこのスタイルが、“ドイツ最高峰”の称号にふさわしい存在感を、A.ランゲ&ゾーネのタイムピースに与えているひとつの要素であることは間違いない。
翻って、近年、この王道的スタイルに匹敵する高貴さと知的さを併せ持つ意匠として注目を集めているのが、ブラック文字盤仕様である。端正な顔つきで大人の色気を醸し出すブラック文字盤は、愛好家の間ですでに一目置かれており、“ブラック・ランゲ”などと呼ばれ親しまれている。
また、いまでこそブラック文字盤仕様がコレクション全体に占める割合は増えてきているものの、1990年代から2000年代にかけてブラック文字盤の数は比較的少なかった。こうした背景から、優れたデザイン性のみならず希少という点でも支持されているのだ。
近年のニーズの高まりもあって、2018年は“ブラック・ランゲ”豊作の年となった。
1815クロノグラフを筆頭に、サクソニア・ムーンフェイズ、サクソニア・アウトサイズデイトのほか、大きな話題を集めたステンレススチール仕様のオークションピース、1815“ウォルター・ランゲへのオマージュ”もまたブラック文字盤だ。80以上あるレギュラーモデルのうち、現在、ブラック・ランゲモデルは13モデルにまで増えている。
ケース素材によっても表情を変える
ブラック・ランゲはケース素材の組み合わせによっても、ほかのモデル以上に雰囲気を変える。ホワイトゴールドケースならば、文字盤のブラックがより引き立ち、精悍な雰囲気が強調される。同時にモダンで知的な雰囲気も備えるため、ビジネスユースとしてもうってつけだ。
他方、ピンクゴールドケースの組み合わせは、柔らかな輝きともあいまって優艶だ。フォーマルなシーンに映えることはもちろん、少しカジュアルなスーツスタイルにもよく似合い、上品な色気を醸し出す。
いずれのモデルも優れた外観を持つが、さらに裏返せば、いっそう美しいムーヴメントを目にすることができる。ランゲでは、創業当時からの時計作りの伝統を守り、徹底的な品質と美しさを追求しているため、いまなお多くの工程を手仕事に依存している。熟練の職人によって組み立てられるムーヴメントは、もはや芸術と呼べる仕上がりである。
“ブラック・ランゲ”は現在、ランゲ1、サクソニア、1815、ツァイトヴェルク、ダトグラフと様々なコレクションで展開されている。選択肢も豊富ないまこそ、このブラック・ランゲに注目してもらいたい。
(文◎堀内大輔/写真◎笠井 修)
2018.12.26 UPDATE