【A.ランゲ&ゾーネ新作】特別な日である12月7日を祝して新作3モデルを発表
A.LANGE & SÖHNE
A.ランゲ&ゾーネ
ドイツの高級時計ブランド、A.ランゲ&ゾーネにとって“12月7日”は特別な日だ。
いまから175年前の1845年、創業者フェルディナント・アドルフ・ランゲがザクセン高級時計産業の礎となる時計工房を設立した日であると同時に、後にひ孫であるウォルター・ランゲが今日のA.ランゲ&ゾーネを再設立した日(1990年)でもあるからだ。
この特別な日を祝して、A.ランゲ&ゾーネから新作3本が発表された。
NEW MODEL
サクソニア・アウトサイズデイト
A.ランゲ&ゾーネを象徴するモデルである“ランゲ1”は、「新たなる規範を確立するような時計」というコンセプトを掲げて1994年に生み出された。
これに対して同じ年に生まれた“サクソニア”は、「常に機構を最優先すること」をコンセプトに掲げている。わかりやすく言うと、サクソニアの場合、ムーヴメントを出発点としてひとつの時計が作られているのである。“サクソニア”というモデル名も、昔からドイツ国内でも技術開発において先駆的な地方で、工業化を牽引してきたザクセン州に由来している。
今回、発表された新作は2018年に発表されたサクソニア・アウトサイズデイトに、シルバー文字盤を新たに与えたバリエーションだ。
今日、同社を象徴するアウトサイズデイト(ビッグデイト)の対角にスモールセコンドが配置された、均整の取れた優美なデザインがより洗練された雰囲気をまとった。
NEW MODEL
サクソニア・フラッハ
もうひとつの新作が薄型の2針モデルとして展開されるサクソニア・フラッハの限定版である。
文字盤に微細なコッパーカラーの粒が散りばめられ、サクソニアファミリーのなかで最も神秘的な雰囲気をもつモデルのカラー展開として、ブラック文字盤が与えられたのである。
この魅惑的な文字盤で用いられているゴールドストーン(紫金石)の製法は、17世紀にベネチアで発見された。
ブラック文字盤のなかでキラキラと輝くコッパーカラーの粒子は、ガラスを加熱する間に銅が極小の結晶を形成したもので、その溶融ガラスを細心の注意を払いながら、シルバー無垢のダイアルに何層にも重ねていく。
艶やかなブラックのレザーベルトを組み合わせて、時計全体を美しい光沢で包み込んだ。高級感ある雰囲気と神秘性が魅力となった1本だ。なお本作は世界のA.ランゲ&ゾーネ ブティックで50本のみ展開される。
文◎堀内大輔(編集部)
2020.12.11 UPDATE