バーゼルワールドで見つけた、黒い森の気鋭ドイツ時計
LEHMANN
レーマン
自社ムーヴメントも製造する
ドイツ屈指の隠し球
海外の時計ブランドにとって、見識に優れた時計愛好家が多く、安定した購買力を示す日本は重要な市場のひとつ。ゆえに日本には実に様々な時計ブランドが上陸を果たしている。むしろ、日本で購入できないブランドを探すほうが難しいくらいだろう。
ドイツ、黒い森にあるシュラムベルクに生まれたブランドで、2011年設立と誕生から日は浅いが、なんと自社製の高性能ムーヴメント搭載モデルをラインナップしているのだ。
例えば、写真のムーヴメント。これはレーマン社製のマニュファクチュールムーヴメントのひとつである自動巻きのCal.LS 0006である。
一見、ムーヴメント外周をローターが回転するペリフェラルローターのようにも思えるが、実は、自動巻きローターにサファイアクリスタルが採用されているために透けて見えるようになっている。これは時計師のヴィアネイ・ハルターが特許取得する技術だ。
またケースに入り込んだ独特の形状のリューズは“リトラクタブルクラウン”と呼ばれるもの。時計師のアンドレアス・ストレーラと共同で開発された。早くからこうした完成度の高いムーヴメントを開発できたのは、もともと“レーマンプレシジョン”という精密加工会社をバックボーンに持つためのようだ(現在も自社に精密加工部門を持つ)。
ドイツ国内でも取り扱いショップは限られているようだが、このレーマンの腕時計、みなさんの目にはどう映るだろうか?
(文◎佐藤杏輔)
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