スグレモノなGMT機能を備えたポルシェデザインの新作
Porsche Design
ポルシェデザイン
ボタンを押すだけで簡単セット。
セカンドタイムゾーンを瞬時に表示するスグレモノ
ポルシェデザインの1919コレクションといえば、ラグ部分が大きく空洞になった独特のスタイルを持ち、まるで高い空力特性を備えたポルシェ911に通ずる非常に洗練されたデザインの人気のコレクションだ。そんな同コレクションの最新作として、9月に発売されるという“1919グローブタイマー UTC”が実におもしろい。
名前に“UTC”とあることからもおわかりのように、このモデルは二つの時刻を同時に表示するGMT機能に加えて、ポインター式のデイト表示を備えた多機能モデルである。しかも注目なのが、ケースサイド右側のリューズの上下にプッシュボタンを備えている点だ。一見するとクロノグラフかと思ってしまう独創的なスタイルを持つ。
実はこれが時針だけを単独で動かすことができる操作ボタンなのである。上が時差分の時間を進めるとき、下が時間を戻すときに使う。つまり、通常のGMTウオッチと違い、リューズを引いてから操作する煩わしさがないうえに、着けたままでも設定を行える、なかなかのスグレモノなのだ。
先端がブルーの副時針(GMT針とも呼ぶ)が24時間で1周。常にホームタイム(本拠とする国の時刻)の現在の時間帯を文字盤外周に配された1〜24の目盛りを指し示して知らせる。また、9時位置中央寄りにある小さな丸窓はデイ&ナイト表示。時分針が指し示すセカンドタイムゾーン(現地時刻)の現在時刻が昼なのか夜なのかをこれで確認することができる。ちなみに、昼が白で夜になると黒に変わる。
搭載するのは、スイス・セリタ社のSW200をベースに独自に改良を加えた新型キャリバー、Werk 04.110。COSCクロノメーター認定の高精度な自動巻きムーヴメントだ。タイムゾーン機能にはポルシェデザインが設計し、デュボア・デプラ社が開発したという特殊なモジュールが使われている。
文字盤は写真のブラックのほかに、ブルーとブラウンの3色、素材はチタンケースと18金イエローゴールド(ブラック文字盤のみ)がラインナップする。
文◎菊地吉正(編集部)
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