シャウボーグの真骨頂が発揮されたウニカトリウムシリーズ最新作
SCHAUMBURG WATCH
シャウボーグウォッチ
熱狂的な機械式愛好家でもあるフランク・ディルバコフスキー氏によって1998年に設立されたシャウボーグウォッチ。“愛好家視点に立ったモノ作り”を掲げる同社のコレクションは、熟練職人の丹念な手作業により1本1本情熱を込めて仕上げられている一方、良心的な価格で提供されており、多くの機械式愛好家に支持されている。
そのなかでも丹念なハンドクラフトにより、芸術的な意匠を生み出した“ウニカトリウム”は、ツウの間でも評判の人気シリーズだ。
熟練職人の手作業によって文字盤に“蜘蛛の巣”を表現
ウニカトリウム最新作のアラネアは、複雑なスケルトナイズド技巧を用いて、文字盤上に“蜘蛛の巣”を表現したユニークなモデルだ。
搭載しているCal.SW-07はETA社製の手巻きCal.6498をベースにしているが、ご覧のようにまったくの別モノと言っていいほどに手が加えられている。一般的な時計でいう文字盤はなく、ムーヴメントの地板や受けを加工することで、スケルトナイズしつつも、芸術性を併せ持たせたというわけである。なお本作で用いた精巧なスケルトナイズド技術は、同社がこれまでに制作したなかでもトップクラスの水準を誇ると言う。
シャウボーグウォッチの真骨頂とも言える、精緻なハンドクラフトと芸術性を楽しめる1本だ。
“スチームパンク”をテーマにした人気モデル第2弾
もうひとつウニカトリウムの人気モデルを紹介したい。
小説家ジュール・ヴェルヌに代表されるスチームパンクの世界観を、熟練職人のハンドメイド仕上げで表現した“スチームパンク”の第2弾モデルは、ブルーIP加工を施したケースに、表面に緑青加工を施したムーヴメントや針を納めたユニークモデルである。
さらに個性的なのは質感だけでなく、“レンチ”を模した時針、“ドライバー”を模した分針といった針の造形なども凝っていておもしろい。
また、前出のCal.SW-07と同じくETA社製の手巻きムーヴメントをベースにしたSW-08では、受けを独自で製作した3/4プレートに改めている。仕上げはグラスヒュッテ流のサンバーストかと思いきや、そうではなく、あえてダメージ加工を施してスチームパンクの世界観を追求するあたり、強いこだわりが垣間見える。
ハンドクラフトによる本格的な作りを楽しめつつも、遊び心のある意匠がマニア心をくすぐる1本と言えよう。
(文◎堀内大輔)
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