三越ワールドウオッチフェア 開催中!
国内最大級の時計の祭典
日本橋三越本店にて現在開催中の「第21回 三越ワールドウオッチフェア」へ行ってきた。
三越ワールドウオッチフェアとは、世界中の時計ブランドが一堂に会す、年に一度の祭典で、その規模は国内最大級ともいわれている。21回目の開催となる今年のテーマは、“Évangélisation du temps〜時の伝道〜”。人類における時間の起源にさかのぼり、その歴史やロマン、叡智に想いを馳せている。
今回出展するのは、総勢65ブランド。ドイツ勢ではA.ランゲ&ゾーネ、モリッツ・グロスマン、ノモス グラスヒュッテ、ユンハンスや、ラング&ハイネ、クドケなど。マニア向けの高級時計ブランドから、誰もが知っているブランドまで揃い、思い思いの楽しみ方ができる。
今回は、その見どころを筆者の所感を交えながら、ざっくり紹介したい。
見どころその①
A.ランゲ&ゾーネの「クロノグラフ」の特別展示
A.ランゲ&ゾーネとは、ドイツを代表する高級時計ブランドで、宮廷時計師のもとで修行を積んだフェルディナント・アドルフ・ランゲが1845年にグラスヒュッテの地で創業した。170年以上経った現在もその歴史が受け継がれ、数々の傑作を世に送り出している。
今回は、新作のトリプルスプリット、1815クロノグラフのみならず、普段見ることのできないコンプリケーションモデルや、貴重なアーカイブモデルを集めた特別展示を併設。ショーケースに並んだガラス1枚隔てただけの歴史的モデルを前に、身が引き締まる思いだった。
A.ランゲ&ゾーネの展示は、新館の渡り廊下から入ってすぐの左手側にある。
見どころその②
モリッツ・グロスマンの新作初お披露目
1878年にグラスヒュッテに時計学校を創設し、数多くの時計師の育成に取り組んだことから、ドイツ時計の育ての親という異名を持つ時計師モリッツ・グロスマンの名を冠し、2008年に誕生したブランド。
そのモリッツ・グロスマンが2018年発表の新作アトゥム・バックページを日本初公開。オープン文字盤で、機構や動作、芸術的なハンドエングレーブを見て楽しめるので、愛好家にはたまらないはず。
モリッツ・グロスマンの展示は、ランゲブースの向かい、新館側から入ってすぐの場所にある。
見どころその③
ユニークな独立系ブランド
個人で活躍する時計職人や小規模で活動するブランドもある。彼らを“独立系”といい、個性あふれる時計も多い。その魅力に触れることができるのもこのフェアの魅力のひとつ。
そのなかのひとつラング&ハイネは、2001年に2人の時計師によって設立された。ハンドメイドに強くこだわり、ムーヴメントのパーツの95%を自製しており、年間生産本数は50本ととても希少だ。それだけに1本1本がこだわり尽くした仕上がりとなっており、まるで芸術品のようである。なお、8月25日(土)の16:00からは、創業者であるマルコ・ラング氏のトークイベントを予定。ウオッチメイキングにおけるこだわりを直接、聞くことができるまたとない機会だ。
三越ワールドウオッチフェア は、時計マニアでもなかなか見る機会の少ない高級時計を目の前で見ることができる。ただ時間を教えてくれるだけではなく、そこには培ってきた技術やこだわりがふんだんに織り込まれていた。また、宝飾品のような煌めく時計もあり、初めて行ってもおもしろい。
8月27日(月)までの開催なので、今週末は三越ワールドウオッチフェアに足を運んで時計のロマンに触れてみるのも一興かもしれない。
(取材・文◎松本歩美)
「第21回 三越ワールドウオッチフェア」
■開催期間/2018年8月15日(水)〜8月27日(月)
■会場/日本橋三越本店 本館7階催物会場 東京都中央区日本橋室町1-4-1
■開催時間/10:00 〜 19:00 ※最終日(27日)は18:00閉場
■問い合わせ先/日本橋三越本店 時計サロン TEL.03-3241-3311(大代表)
<三越ワールドウオッチフェア特設サイト>
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