伝統と革新を追求するドイツの古豪チュチマ・グラスヒュッテのいま
TUTIMA GLASHÜTTE
チュチマ・グラスヒュッテ
伝統と革新を追求するドイツの古豪チュチマ・グラスヒュッテのいま
古くからの時計ファンのなかには、ドイツの古豪、チュチマに対して“軍用時計メーカー”というイメージをもっている人は多いだろう。
実際に第2次世界大戦時にフライバッククロノグラフの傑作キャリバー59を手がけたほか、1984年にはNATO空軍にRef.798が制式採用されるなど確かな実績があり、現在はこれらのDNAを受け継ぐ実用コレクションをラインナップの軸として展開している。
そんな同社はいま、新生チュチマ・グラスヒュッテとしてさらなる高みを目指している。
きっかけは2008年に、悲願だった創業地グラスヒュッテへと帰還を果たしたことだ。これを機に同地で新たな生産体制を敷いたチュチマ・グラスヒュッテは、自社製ムーヴメントの開発にも乗り出したのである。
また、これと同時にコレクションのブラッシュアップと刷新も図られた。
ここで取り上げるのが、まさに新生チュチマ グラスヒュッテを象徴するコレクションである。
グラスヒュッテの伝統技法と長年培った同社の優れた時計製造技術を融合したドレスラインの“パトリア”。そして軍用時計のDNAを継承しつつも、現代的なアプローチにより独創性を引き出した“ザクセン ワン”。いずれも、既存のイメージとは一線を画した意欲作に仕上がっている。
帰郷から10年でより強固な生産体制も整ったチュチマ グラスヒュッテ。伝統と革新を追求する同ブランドの新章はまだはじまったばかりだ。
文◎堀内大輔(編集部)
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